結論からいいますと、ステロイドの免疫抑制はNSAIDsにない作用が原因で起こります。 なので、上流というのは関係ありません。 ステロイドによる抗炎症作用の機序には以下のように何通りかありますよね。 ①ホスホリパーセA2抑制 ②COX2抑制 ③加水分解酵素の遊離抑制 ④白血球遊走抑制 ⑤サイトカイン産生抑制 ここで、免疫抑制には⑤サイトカイン産生抑制が強く関与しているといわれています。 この抗炎症機序は、ステロイドがマクロファージの活性を抑制しIL-1、IL-2産生を抑制し、これによりTh1の細胞障害性T細胞(感作T細胞)への分化、マクロファージの貪食能、NK細胞活性に伴う遅延型アレルギーを抑制することで、それらが産生する炎症性サイトカイン(IL-1,6,8)による炎症を止める、というものです。また、IL-2はB細胞が抗体産生細胞へ分化するのに必要なことから、抗体産生能(IgEなど)も抑制し