「広告業界のイチロー」という異名をとる人物を知ったのは、2017年5月にニューヨークで行われたテックイベントでした。登壇した日米の起業家ら14名の中でも、ひときわ異彩を放っている日本人こそが、世界でもっとも注目されているクリエイティブディレクター、レイ・イナモト氏だったのです。 2017年5月、ニューヨークのMicrosoftで行われたテックイベント「If Conference」に登壇したイナモト氏。Photo: Albert Cheungイナモト氏はこれまで、Forbes誌やCreativity誌で「広告業界でもっともクリエイティブな25人」「世界でもっとも影響力のある50人」に選ばれるなど、受賞歴は多数。1年半前にニューヨークで起業し、トヨタ、ユニクロ、サザビーズなどのクリエイティブディレクターとして世界的企業のブランディングを手がけています。このように今では高い評価を受ける同氏ですが