「まるで水墨画のようなモノトーンの世界の中を、少年は危険なトラップをかいくぐりながら、先へと進んでいく」 上記の一文は『LIMBO(リンボ)』というゲームの概要……ではない。これが『LIMBO』のほぼすべての内容だ。たったこれだけの内容にも関わらず、というよりだからこそ、『LIMBO』は面白い。それは本作が、ゲーム中の各要素を最小限度にまで削ぎ落として磨き上げる「ミニマリズム」と呼ばれる手法を用いることで、その表現の効果を最大限に高めているからだ。 『LIMBO』は決して新しい作品ではない。最初にリリースされたのは2010年と、今から10年以上も前のことだ。 『LIMBO』がリリースされたのは、ちょうどインディーゲームの存在が多くの人々の注目を集め始めた時期だ。デンマークのPlaydeadという当時は無名のゲーム会社が送り出した本作は、「インディーゲームとは何か」を体現するタイトルのひとつ
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