魚を釣ろうとしましたら釣り場で一所懸命に釣るということに成りますが、これはこれで間違いじゃあ御座いません。 その上人様よりたとえ一匹でも余計に釣りたいと思うのは人情で御座いまして、釣り師はこれに腐心して色々散策してまいるのです。出来ることならそれを確実なものにしたい、よ~く分かります、その為には・・・ 朝、出船時には当日船に乗る面子というものが定まって、さあという事になります。 ここで上手下手の暗黙のふるいわけと位取りが定まって大体の布陣が決まってまいります。どういうことかと言いますと、いいポイントに入るには釣りのうまい人から順番に座る場所を決めて収まりをつけるということです。 別段決まりではないので、何処に座っても誰も何も言いませんが、おのずとそのような流れになるという事です。 釣り場には渡船で向かいます。 「お、家で何かあったな! 少々込み入った話だなこりゃあ」 「お、島内の揉め事か?
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