今年、韓国併合100年になるのを機に日本や韓国、在日コリアンの歴史学者、ジャーナリスト、小説家ら200人余りが署名した日韓知識人共同声明が10日、東京とソウルで発表された。 「両国政府と国民が共同の歴史認識を確認することが重要」として和田春樹・東大名誉教授や荒井信一・茨城大名誉教授らが発起人となり、作家の大江健三郎氏らが署名した。韓国併合(1910年)について声明は「日本が韓国皇帝から民衆までの激しい抗議を軍隊の力で押しつぶして、実現した」とする。日本政府は65年の日韓国交正常化に際して「併合条約は対等の立場で、自由意思で結ばれた」という解釈をとったが、声明は「併合に至る過程が不義不当であり、同様に併合条約も不義不当であり、当初から無効だった」としている。 会見した和田氏によると、計千人を目標に7月まで署名を集める。そのうえで日本政府に対し植民地支配をめぐる文書の積極的な公開、強制動員