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ブックマーク / newsweekjapan.jp (11)

  • タリバン8年間の真実

    「人間の肉声ほどニュースを身近に感じさせてくれるものはない。この記事を読むと、9.11テロ以後のアフガニスタンとタリバンが2次元ではなく3次元の存在としてしっかり心に刻まれる。そして、彼らのことをもっと知りたいと思えてくる」(誌・大橋希) 「聖戦士の生の声から浮かび上がるのは、自分たちの土地を守ることがタリバンの目的であること、アルカイダの影響力がかなり落ちていること、アメリカのテロとの戦いが的外れだということ。米軍増派で攻撃が激化すれば、タリバンの力も自然に大きくなることをアメリカは知るべきだと、記事は物語っている」(誌・山田敏弘) 「まさしくタリバン側からの生の声を聞ける貴重な記事」(誌・川崎寿子) 「アメリカの敵」であるタリバン関係者6人が誌だけに語った恐怖と希望と闘志 戦争の間は----いや、戦争が終わった後もそうだが----敵が当に何を考えているのかを聞く機会はほとんど

  • 温暖化否定派のホープ、マーク・モラノの逆襲

    真実はどこに? 12月14日、コペンハーゲンでCO2削減や社会正義の実現を求めて抗議する人々 Christian Charisius-Reuters 地球温暖化に懐疑的な立場で知られるジム・インホフ米上院議員(共和党)の広報担当を長年務めていたマーク・モラノは、今年になってその職を辞し、「クライメート・デポ」というウェブサイトを立ち上げた。「地球温暖化は心配に及ばない」という持論を証明する情報を集めて紹介するサイトだ。 インホフの下で働いていた時期のモラノは、広報担当というより通信社のような存在だった。気候変動問題に関心のある記者たちに毎週、ときには毎日のように大量のメールを送信した。送り先は5000人に上った。 私のメールボックスにはほとんど常にモラノからのメールがあるが、私が特別というわけではない。ニューヨーク・タイムズ紙も、モラノが多くの記者に送っていた「嵐のメール」について記事を書

  • チベットを担う若きリーダー

    「ダライ・ラマはもはやチベット問題の最重要人物でないことをうまく伝えている。しつこい取材で中国の『裏取引』を暴露したのも見事」(誌・竹田圭吾) 「ダライ・ラマ後」の空白が迫るなか、摂政就任説が流れる23歳のカルマパ17世が、独占インタビューで語ったチベットの未来とは カルマパ17世はチベット仏教の活仏でありながら、好青年の雰囲気も漂わせている。赤と金色の装束に身を包み、毅然とした態度のカルマパは行く先々で最敬礼で迎えられる。中国語とチベット語を流暢に操り、夜は韓国語を勉強している。外国人記者に対しては、控えめな憤りを英語で表現することもある。 インド東部のブッダガヤ郊外にある僧院で暮らすカルマパは夕暮れ時、日課の合間に外に姿を現す。テラスをゆっくり歩きながら、麦畑で農作業をする女性たちに目をやる。 23歳のハンサムなカルマパ17世は、85年に遊牧民の父母の間に誕生。81年に亡くなったカル

  • ベルルスコーニは退場せよ | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    脅迫する、敵を欺く、自分に都合のいいように法律を変える、公私にわたり恥知らず。だからこそシルビオ・ベルルスコーニ首相はイタリアの英雄であり続ける。 古代ローマの支配者は群衆をパンと見せ物で懐柔し、貴族の放蕩は腐敗を招いた。2009年の現代もそれは同じ。ここ数カ月、ベルルスコーニの王座を揺るがしているスキャンダルを見れば分かる。 別居中のからは、未成年の少女にのぼせ上がっていると非難された。首相の相手をしたと主張する高級コールガールが暴露した録音テープは性的な会話が盛りだくさんで、彼女を欧州議会の議員にしてやるという言葉まであった。 麻薬密売容疑で逮捕された実業家が、ベルルスコーニのパーティーに売春婦を斡旋した疑いも浮上。サルデーニャにあるベルルスコーニの別荘を撮影したパパラッチの写真には、少なくとも1人の著名人が破廉恥な姿で映っていた。 そして先週、破滅的な判決のダブルパンチをらった。

  • 「左」寄り共和党がオバマを苦しめる

    バージニア州とニュージャージー州の知事選など11月3日にアメリカ各地で行われた選挙の結果を端的に言うと、共和党の大健闘だった。もちろん、各選挙区の特色はそれぞれ違うから十把一絡げにすることはできないし、投票率も低かった。しかし重要なのは、ここ数年共和党に寄り付かなかった無党派層が共和党に多くの票を投じたことだ。さらに、この選挙結果は欧米世界で起きている驚くべき傾向と合致している──右派の台頭だ。 想像してみてほしい。もし5年前に、これから深刻な経済危機が起こり、無責任な金融界に非難が集まり、政府は企業と家庭を救うだろうと言われていたら、きっと右派は支持を失い、左派が勢力を伸ばすと予想しただろう。だが、現実は違っている。 右傾化しているのはアメリカだけではない。9月、ドイツでは保守派の連立政党が政権に就いた。フランスでは、ニコラ・サルコジ大統領率いる保守党、国民運動連合(UMP)が大きな支持

    taroukaja
    taroukaja 2009/11/24
     「これまで常にヨーロッパの右派より一歩右寄りだった米共和党でさえ、今回の選挙では中道に落ち着いた。」
  • 全米最悪FOXニュースの偏向ぶり

    FOXニュースは右派寄りの偏向報道を行っている――10月8日、ホワイトハウスのコミュニケーション責任者アニタ・ダンにそう非難されたとき、FOXはこの種の批判を受けた際のいつもどおりの態度を取った。偏向などしていないと反論する一方で、実際には紛れもない偏向報道を続けたのである。 FOXのウェブサイトでこのダンの批判に関する記事を読めば、一目瞭然だ。その記事は5人の人物のコメントを引用しているが、そのうちの2人はFOXで働いている人間。5人がそろいもそろって、オバマ政権高官によるFOX批判を事実無根と非難し、あるいは政治的に愚かな行為だと嘲笑している。ダンの主張を支持する人物のコメントは1人も引用していない。まさしく、偏向報道のお手のような事例だ。 ウェブサイトだけではない。テレビのFOXニュースにチャンネルを合わせると、いつものキャスターやコメンテーター連中が同じ主張を異口同音に唱えていた

  • 独占!爆笑ノーベル委員会の舞台裏

    やっちゃった! ノルウェー・ノーベル委員会のトルビョルン・ヤーグラン委員長(10月9日、オスロ) Scanpix Norway-Reuters バラク・オバマ米大統領のノーベル平和賞受賞について、ブログをアップするのに数時間かかってしまった。なぜか。笑いが止まらなかったからだ。 まじめな話、私が笑っているのはオバマではない。すでに凋落著しいこの賞を一段とチープにした、ノルウェーのノーベル賞委員会のアホ委員たちだ。この決定が下された審議を想像してみよう。 委員長 おい、みんな! もう午前2時だが今日中に受賞者を決めなくちゃいけない。どうするかね。またジミー・カーター(元米大統領)にやるわけにはいかないし......彼には以前、行き詰まったときに急場しのぎであげてしまったからな。今回しくじったら、グラミー賞より信頼性が落ちてしまうぞ! A委員 (明らかに酔っ払っている) おう、それなら(アメリ

  • 焼け太りウォール街に金メッキ時代、再び

    最高益 ゴールドマン・サックスのような「TBTF(too big to fail)」は今や、リスクを取らずに儲けを総取りできる(ニューヨークの社、08年10月23日) Brendan McDermid-Reuters 強過ぎる金融界は、アメリカ建国以来の問題だった。建国の父たちは、自立した農民と小規模な貿易商による共和制を思い描いていた。ニューヨークが、金融資政治が一体となって富を崇拝するロンドンのような都市になることだけは避けたかった。 だからこそ、中央銀行の創設には激しい抵抗があり、英イングランド銀行のように強力な中央銀行は今もアメリカにはない(2度つくられて2度ともつぶされた)。1913年に連邦準備制度が発足したときも、猜疑の目で見られたものだ。ウォール街に対する政府の規制も、大恐慌以降70年代までは至って厳格だった。 だが、金融史上でも最大級の危機からわずか1年しかたって

  • 産休後進国アメリカの愚

    先進国で有給の育児休暇が保障されていないのは2カ国だけ。そのうちのオーストラリアでこの春、11年から有給の出産・育児休暇を義務付ける法案が可決された。アメリカは今や、そうした制度のない唯一の先進国になってしまった。 それでも小さな前進はあった。6月4日、連邦政府職員に4週間の有給出産休暇を認める法案が下院で可決された。実は昨年、同じような法案が下院で可決され、上院で否決されている。今回も簡単には上院を通過しそうにない。 そう考えると、オーストラリアの例は1つのヒントになるかもしれない。07年に首相の座に就いた労働党のケビン・ラッドは子育て支援を選挙公約に掲げた。彼は、与党だった保守派の自由党は子育て家庭の労働時間を増やす一方で、賃金引き下げの市場圧力から家庭を守っていないと批判。つまりラッドは、政府の責任を重んじる左派の立場に立ちながら、右派が得意とする「家族の価値」を前面に出したのだ。

  • ポスト胡錦濤、習近平のスゴ腕

    次期国家主席の命に躍り出た「無骨な田舎者」は、元副首相の息子で地方の経済改革を先導してきた党内の人気者 少し前の中国なら、習近平(シー・チンピン)上海市党書記(54)が共産党の次期最高指導者に選ばれる可能性はゼロだったはずだ。 習はいわゆる「太子党」の一人。「関係(コアンシー)」(縁故や人脈)を使って甘い汁を吸う鼻持ちならない特権階級として、庶民から忌み嫌われている高級幹部の子弟だ。それに習が市場経済に習熟していることも、共産主義イデオロギーの純粋性という観点からみれば有利な条件ではない。 事実、1992年と97年の共産党大会で党中央委員会委員候補に初めて名前があがったときは、習の評価は高くなかった。 だが、慎重に作り上げられた習の庶民派イメージは、徐々に党指導部の注目を集めるようになった。習は農村暮らしの経験があり、自家用車よりバスでの移動を好む。過去に担当した地方の行政や党務でも着実

  • 政権交代でも思考停止の日本メディア | TOKYO EYE | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー トイレを修理してもらうために呼んだ業者にこんなことを言われたら、どうだろう。「うーん。ちょっと待ってください。セカンドオピニオンを聞かないと」。さらに悪いことに、医者にこう言われたら?「おかしな病気ですね。医者を呼んできます!」 8月30日の総選挙で民主党部に詰めていたとき、私の頭に浮かんだのはこんなバカげた光景だった。日のジャーナリスト5人に、次々と同じ質問をされたのだ。「政権交代をどう思いますか」 そういう疑問に答えるのが、ジャーナリストの役目ではないのか。そもそもそのために給料をもらっているのでは。その場に居合わせたイギリス人ジャーナリストが私に言った。「よくあんな質問に答えましたね。あんなものはジャーナリズムじゃない。日の記者はただ騒いでいるだけ。今夜、この国が根から変わったことを理解していない」 総選挙を境に日は根底から変わった──

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