サンフランシスコ発--新作映画「スター・トレック」でアニメーションスーパーバイザーを務めたPaul Kavanagh氏にとって、この作品で用いたある技術要素は特に手腕を問われるものだった。 監督のJ.J. Abrams氏は実写シーンの撮影中、一風変わったことをした。Abrams氏は、手持ち撮影の不安定な効果を組み込もうとして、頻繁にカメラの後ろに座り、指で実際にカメラの背面を軽くたたいたのだ。しかし「スター・トレック」は、コンピュータグラフィックス(CG)満載の作品であり、Kavanagh氏にとって、完全にデジタルのシークエンスでも、その指でたたく効果を再現する方法を見つけることが、絶対に必要だった。Kavanagh氏は、そうしないと映像に矛盾が生じ、観客を混乱させるおそれがあったと述べている。 Kavanagh氏は勤務するIndustrial Light & Magic(ILM)に戻って