福岡県警の男性警部補が捜査情報などを流した見返りに暴力団関係者から現金を受け取っていたとみられる疑惑で、指定暴力団工藤会(本部・北九州市)関係者から賄賂を受け取った疑いが強まったとして、福岡県警は25日、警部補を収賄容疑で、工藤会関係者2人を贈賄容疑で逮捕した。福岡県内で発砲事件が相次ぐ中、現職警察官と暴力団による癒着疑惑が贈収賄事件に発展し、県警への信頼が失墜する事態となった。官民挙げた暴力団排除運動に影響するのは必至だ。 警部補は中村俊夫容疑者(49)。今年3月ごろ、工藤会関係者が起こした恐喝事件で「逮捕されそうだ」と相談を受け、被害者側と示談を進めるように助言するなどした見返りに約10万円を受け取った疑いが持たれている。 中村容疑者は長年窃盗などの捜査に関わり、07年からは福岡・東署で薬物や銃器の犯罪捜査を担当する刑事2課の係長を務めていた。パチンコなどで多額の借金があり、工藤会