とにかく、部下のマネジメントができない。それが、筆者30代時点の猛烈な苦しみだった。それは、いまでもトラウマとなって、時に、私を苦しめる。しかし、乗り越えた。 それは、思想を変えたとか、生き方を変えたといった美しい話で実現したわけではない。あくまで、私がマネジャーとして、どう行動したときに、どう部下は行動するかという反応の経験則を、再現可能な形で技として1つずつ積み上げていった結果である。 40の小技の根幹となる「重要技」 数えてみると、そうした「小技」は、40にもなった。こういう小技は、私が、その後、組織のリーダーとして仕事をするときに、悩めるマネジャーに口伝えで少しずつ伝えていったものでもある。今年の4月に、私の頭に染み付いた40の小技とその体系たる「仕組み」を『35歳からの「脱・頑張り」仕事術』(PHPビジネス新書)として世に問うた。幸いにして、多くの方々から支持をいただき、著者冥利