厚生労働省の調査(2014年9月)によると、100歳を超える高齢者は全国で5万8,820人(男性7,586 人、女性5万1,234人)。調査が始まった1963年は153人だったが年々増加し、2012年には5万人の大台を超えた。日本は、世界でも類を見ないレベルの高齢社会に突入している。単純に「長寿はいいこと」と喜んでばかりもいられない厳しい現実が、あちらこちらに噴出している。 そのひとつが、経済的な問題だ。年金だけをたよりに、ギリギリの生活を送る高齢者が増加している。 企業年金の支給を受けている高齢者はまだしも、自営業者など国民年金加入者が受給できるのは、40年間年金を支払ってきたとしても月額およそ6万4,000円あまり。子ども世帯とともに暮らしているなら小遣いとして十分かもしれない。しかし、独居で持ち家もなければ生活を成立させるには厳しい金額だ。 ●年金だけで暮らす独居老人 古くからの家族