ずーっと、年に一度しか出ない本の続きを、盆に会える大切な友達みたいに心待ちにしていたマンガがあって。 とうとう、とうとう完結してしまいました。全7巻、7年付き合った大切な友人。 それが、入江亜紀さんの「乱と灰色の世界」。 素晴らしい作品に出会えた幸せと、もうこの世界に迷い込めない寂しさと。 私はこのマンガを一生忘れないでしょう。今年のベストワン、そして人生のベスト10に入るくらい大好きな作品になりました。 人間と魔法使いが暮す特別な場所、灰町。そしてそこに住む10歳の少女、漆間乱。魔法使い一家に生まれた彼女は魔法がまだうまく使えない。一回り大きなスニーカーを履くことで大人に変身できる彼女は、その姿で大人の男性と恋に落ちてしまう…。 表紙の美しさに一目惚れして買ってしまったこの作品。最初は人間の住む町でひっそりと暮らす魔法使い一家のラブコメディだと思っていました。乱がスニーカーを履くことで大