日本の郊外には「タダ同然の住宅地」が大量にある。そうした「限界分譲地」の取材を続けているブロガーの吉川祐介さんは「限界分譲地には築20~30年の空き家が多い。まだ住める物件だが、利便性が悪く、空き家のまま放置されている」という――。 各地に残された「夢のマイホーム」の悲惨な光景 千葉県山武市横田の分譲地を取材で訪れた。藪の中に埋もれつつある空き家があった。よく見ると、竹藪の隣の区画にもう1棟、別の家屋の外壁らしきものが見える。
「個人の幸福追求」がもてはやされている現代 2016年、私はスタンフォード大学学生精神保健センターの医師と職員に向かって、薬物・アルコール問題について講演を行った。私がその大学に勤めるようになってから数カ月後のことだった。少し早く着いてしまい、世話役の人をロビーで待っている間、壁に目が止まった。「ご自由にどうぞ」と小冊子が置いてある壁だった。 小冊子は全部で4種類あった。そのどれも、タイトルに「幸せ」という言葉が入っていた──「幸せの習慣」「幸せをもたらす眠り方」「手の届くところにある幸せ」「今より幸せなあなたを目指す7日間」。パンフレットを開ければ、それぞれに幸せを得るための指示が書いてある。「あなたが幸せになれることを50個挙げなさい」「自分を鏡で眺めて、自分について好きなところを日記に記しなさい」「ポジティブな感情の流れを作りなさい」 おそらく、一番情報があるのはこれだろう。「幸せに
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