第2次世界大戦でビルマ(現ミャンマー)方面で行われたインパール作戦に参加した父が、平成3年にその体験を本にまとめました。今回、こちらのサイトでも公開することにしました。父の原稿はなるべくそのままにしたかったので、明らかに誤字と分るところと句読点以外は修正しませんでした。 翔んだ青春 -泥んこ人生記- はじめに 翔んだ青春…… とんでもない青春でもあった……。 長い人生のほんの一コマではあるが、泥まみれになって生死の極限をさまよい歩いて来た者にとって、これは人生第一部の全巻のような気がしてならない。 昭和14年12月1日現役兵として高田歩兵第30聯隊留守隊に入隊し、翌年の5月中支派遣歩兵第58聯隊に転属となり、支那事変、大東亜戦争と、7年間の戦争体験をして来ましたが、その中でも世界戦争史上もっとも悲惨な作戦と言われたインパール作戦に参加し、無二の戦友を多数失い、自らも負傷し敗走という悲惨な体