「うんこ」という忌避されがちな言葉をあえて全例文で使った小学生向けの「うんこ漢字ドリル」(文響社)が発売後約2カ月で発行部数148万部(2017年5月12日時点)を記録。空前のベストセラーになっている。 例文は、「春らしい色のうんこだ」「うんこにも羽が生えたらいいのに」など、ナンセンスなバカバカしいものばかり。それが子どもだけでなく親にも「面白い」「笑える」と大受け。発売直後に「例文がすべて『うんこ』の漢字ドリルを見つけてしまった」というツイートが瞬く間に拡散したことも追い風になった。 この「うんこ漢字ドリル」はいかにして、世に出たのか。さまざまな壁を乗り越え、この本を“踏ん張って”出した作者の古屋雄作氏に、そのてん末を聞いた。 古屋 雄作(ふるや ゆうさく):脚本家、演出家、映像ディレクター。1977年名古屋市生まれ。上智大学卒。2004年テレビディレクター業務の合間に『スカイフィッシュ