10月中旬から大阪府の動物園からコアラが消える。府内で唯一飼育する大阪市天王寺区の天王寺動物園が20日、最後の1頭だった12歳のオス「アーク」を英国の動物園に移し、繁殖に協力すると発表した。コアラの平均寿命は飼育下で15~20歳。今回の契約は10年間のため、再び戻る可能性は低く、28日にお別れ会が開かれる。 園は1989年にコアラの飼育を始め、ピーク時の90年代には9頭いた。しかし、繁殖が難しいうえ、エサとなるユーカリの栽培費用が高く、園を管理する大阪市建設局は15年8月、コアラの飼育から撤退することを決めた。2016年からはアークだけだったが、昨年度のエサ代は年約3600万円。園の動物全体のエサ代の3割を占めていた。 園によると、今春に英国の動…