日本初の活動写真常設館「電気館」が一九〇三年に開館して映画館発祥の地となった東京・浅草(台東区)から、映画館が姿を消す。娯楽施設が集積した地域「浅草六区」の再開発計画で、現在残る映画館五館が今年十月までに閉館することが判明。入館する建物が解体されても、跡地に映画館はつくられない見通しだ。 (村松権主麿) 五館は松竹の完全子会社「中映」が運営。成人映画を上映する「浅草世界館」と「浅草シネマ」は九月に、昭和の名作などを三本立てで上映する「浅草名画座」と「浅草新劇場」、洋画二本立ての「浅草中映劇場」の三館は十月に閉館するという。