鏡征爾へ。 いつまでも新人であり続けてくれ。 自分のスタイルなど持たないでくれ。 スタイルを持たないスタイル、なんていうものにも縛られないでくれ。 そんなメッセージをデビュー時。 飯野賢治さんからもらった。 60年代生まれの人がジョン・レノンに憧れたように 70年代生まれの人が矢沢永吉に憧れたように、 80年代生まれの僕は、飯野賢治に憧れた。 僕がクリエイターになろうと思ったのは、 彼の存在がすべてだ。 飯野賢治。 全世界で200万本を超えるヒット作を連発した、 ゲーム・クリエイター。 『Dの食卓』 『エネミー・ゼロ』 最新のフル3DCGを駆使したグラフィック。 音だけで敵を倒すアクション・ゲーム。 19歳で会社を立ち上げ、天才の名を欲しいままにした。 そんな彼が、4年前の今月20日。 突然、この世界からいなくなった。 冒頭に記したのは、そんな飯野さんが、 名前もしらない、どこの馬の骨とも