性差別は男性にとって生き死にの問題である。男性が社会から期待される性役割(ジェンダーロール)は、男性を過酷な環境に追いやり、男性の命を危険にさらしている。この記事では、生命に関わる男性差別についての各種統計データを紹介することで、現実の姿をあぶり出す。女性差別が存在するのと同じように、男性差別もまた存在し、それはデータに表れているのだ。 男性差別の存在を認識する差別の解消に向けた出発点は、男女の平等が達成されていないという現状を認識することだ。私たちは性差別についての啓蒙を受け、社会の中で女性が不利に扱われている多くの事柄、たとえば賃金や社会的地位の獲得に格差があり、女性が差別を受けていることを認識できるようになった。 しかし男性が不利に扱われている多くの事柄については、認識されていないか、認識されていたとしてもそれが男性差別であるとはみなされていない。女性差別が存在するのと同様に、男性差