(ドナルド・ルービン教授と筆者。筆者撮影) 因果関係を理解したり、証明したりするには考え方の体系的な枠組み(フレームワーク)が必要です。ある2つの事象が因果関係にあると主張するのは勝手かもしれませんが、それが事実なのか、それとも”言い張っているだけ”なのかを判断するためには、それを評価するためのルールが必要になります。どんな条件を満たせば因果関係にあると証明することができて、何が足りないと因果関係を述べることができないのか、を理解しましょう。学問の分野によって考え方はまちまちです。ここでは、専門分野に関わらず普遍的な因果推論(因果関係にあるということを証明する方法)の考え方を理解するために、(1)統計学(ルービン)、(2)心理学(キャンベル)、(3)疫学(パール)の3つの分野における因果推論を順番に説明し、必要に応じて対比させていきたいと思います。今回はその中でも(1)統計学における因果推
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