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  • 面接で危ない目にあった話|やーこ

    アルバイトでも就職でも、このような面接には気をつけて頂きたいです。 二人一組で面接を受ける事になり、待機していると前の組の面接内容が聞こえ、なかなか圧迫気味な面接官であるようであった。 次の方と呼ばれ、気を引き締めドアノブに手を掛け開こうとした瞬間、突然内側から扉が開かれ引っ張られる形となった。 私はバランスを崩し盛大に回転した挙句、何故かグリコの走る人のポーズで片膝を着き面接官の正面に着地を果たした。 赤外線センサーをゴールテープと勘違いし突き進む頭のおかしいグリコのスパイのような動きをしてしまった。 しかも、入室時に 「しつれぃぼうっ!!」 などと「失礼します」が姿形を変え発せられた為に「失礼坊」という中国にでもいそうな訳のわからぬ妖怪まで生まれた。 面接室に不審な面接者と共に沈黙が訪れた。 しかし、むしろこれは何事にも動じぬ落ち着いた人間性をお見せするチャンスである。 地に落ちた第一

    面接で危ない目にあった話|やーこ
  • 家に警官が来て危なかった話|やーこ

    父の誕生日に父の顔がプリントされたTシャツを贈ろうと制作会社に画像を送り依頼したところ、添付画像を誤り近所のオヤジの顔がプリントされたTシャツが届いた。 父に贈る訳にもいかず、かといって近所のオヤジに「あなたの顔のTシャツです」などと何の前触れもなく押し付ける訳にもいかず、Tシャツはその行き場を無くした。 その後、長雨により洗濯物を溜め込みすぎ、近所のオヤジTシャツはあれど長袖の服が無いという危機を迎えた。 半袖で震えながら部屋中を探し回ったところ昔父が買ったサンタの衣装が出てきたので、それで凌ぐ事にした。 しかし部屋は寒く、激しく動き回る事で暖をとっていると友人から美味しい唐揚げを作ったのでお裾分けすると電話が入った。 私は舞い上がり唐揚げの到着を玄関で待機し、インターホンが鳴ると共に扉を開けた。 しかし、そこには友人の姿はなく警官が立っていた。 警官もまさか民家から妙に汗で湿ったサンタ

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  • 数人に囲まれ危機を迎えた話|やーこ

    を動物病院へ連れて行く途中、近くで現在の政策に対してメッセージを送るビラを配っている人達がいた。 私にもビラを渡しに来たのだが、両手はで塞がっている為受け取れない旨を伝えようとしたところ、太ももから臀部にかけて激しく攣ってしまった。あまりの痛さに「うおぉ…」地の底からうめくような声が漏れた。 しかも、痛くないところを探すように身体が意思とは無関係に捻れていく。 目の前で突如捻れ出した不審者にビラを配っていた人々も動きを止め緊張感漂うなか様子を伺っている。 不審者ではない事を伝えようと口を開いた矢先、攣った箇所を緩和させようと腰を捻った為に反対側の脇腹も攣ってしまった。 何故、一度攣ると被害は拡大していくのだろうか。 私は左右に捻れ現代アートのような立ち姿となり、痛みが去るのをただ静かに待つ事しかできない。 政治運動の集団に囲まれ、険しい表情で体を捻りを掲げる様はまるで団体の理念を象徴

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  • 不審者に手を掴まれた話|やーこ

    子供の頃、道を歩いていたら知らない人に急に強く手を引っ張られた。 これが初の事件に触れた瞬間だった。 私は混乱しつつも防犯教室の事を思い出した。 「大きな声を出すこと、とにかく動く事」 その二つが脳裏をよぎった瞬間、何故か反射的に今まで親に怒られてもやり続けていたフクロテナガザルの真似が出た。 知らない方はすぐ下に動画を貼っておくので良かったら10秒程観てからこの先を読んで頂きたい。 「うるせぇ、面倒だから観てられっか!」という方の為に簡単に説明するとおっさんの叫び声のような鳴き声をする猿だ。 数秒止まった後に、私は 「あ゛ーーーーーー!!」 と、叫んでいた。 いつもの癖で「あ゛ーーーー!!」の後に「んぽんぽんぽ」もついでに出てしまい、正直「んぽんぽんぽ」はいらなかったと思うが、急におっさんの叫び声と奇妙な鳴き声を発しだした子供に男は酷く衝撃を受けた顔をしていた。 まるで被害者の顔である。

    不審者に手を掴まれた話|やーこ
  • 猫の診察で泣きそうになった話【本編】|やーこ

    を初めての病院へ連れて行く事になった。 病院が違えば、色々とルールも違うものらしい。 前の病院は気が散らないよう必要最低限しか話しかけてはいけない雰囲気であったが、こちらの病院では先生がを診察している間、褒めてくださいと言うので、変わった病院だなと思いつつも言われた通りにする事にした。 「非常に聡明な顔立ちで…」 「髪型も綺麗に整っています…」 「に対しても非常に紳士的で…」 などと、しどろもどろ褒めていると 「……僕じゃなくて、ちゃんの方を……」 と先生が震える声で訴えてきたので、ようやく己の間違いに気がついた。 しかもを驚かせないよう静かにゆっくりとした口調で誉めていた為、戦場カメラマンの渡部陽一のような口ぶりとなっていた。 気を遣ったが故に何か心に迫る雰囲気が出てしまった。 後の会話で判明する事だが、この時すでに看護師は限界を迎えていたという。 己の間違いは凄まじく恥ずかし

    猫の診察で泣きそうになった話【本編】|やーこ
  • 夜道で声を掛けられて振り向いたら血の気が引いた話|やーこ

    知人の敷地の草刈りの手伝いに行った。 辺りが暗くなったので、最後に草置き場へ多めに運び今日の作業を終わらせる事にした。 知人が草をまとめている間に先に運んでいると、犬の散歩中の女の子が街灯の下で自転車の男に執拗にナンパされていた。 明らかに困っていたので身内のフリをし「そこで父が待っているから早く一緒に来るように」という程で女の子に声をかけた。 しかし、私は背に草の溢れる籠、腕に大量の剥き出しの草を抱え、頭に笠を被っていた。 正面から見ると顔面と手足だけ毛剃りされた草タイプのムックのようであった。 ガチャピンの傍らに生肌のムックが佇んでいたら子供達も阿鼻叫喚する事だろう。 不穏に溢れる存在の訪れに、男どころか女の子までもが言葉を失い動きを止めていた。 私は再度女の子に「おいで」と声を掛けた。 しかし、声がしゃがれた為、沼にでも引きずり込みそうな雰囲気が出てしまった。 勿論女の子を自分の草の

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  • 目を離した隙に迷子になった子供の末路の話|やーこ

    子供と接する事が多いので、困った時の為ににスマホにアンパンマンのオープニング曲「アンパンマンのマーチ」を入れていた。 ある日、親とはぐれた三歳くらいの男の子が泣きそうな顔で街中を歩いていた。 声をかけた瞬間、男の子は堰を切ったように泣き出した。 交番へ連れて行きたくとも泣き続け動かず、私が無理やり連れ去ろうとしている様に見えなくもない事態に、心配した通りすがりのおじさんも「迷子?」と寄ってきてくれた。 しかし、おじさんはガタイが良く迫力溢れるタイプだった為、男の子は更に泣き出した。 このままでは心優しきおじさんの心と、私の犯罪のない経歴が限界を迎えると思い、アンパンマンに頼る事にした。 「歌が流れるよ、皆んなのヒーローの歌だよ、何かな」 などと期待を高めさせてから再生ボタンを押した。 しかしタップがズレたのか、アンパンマンのマーチではなく、機動戦士ガンダムのエンディング「永遠にアムロ」が流

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  • スマホの調子が悪くなり調べて貰いに行ったら恐ろしい事になっていた話|やーこ

    最近調子が悪いとは思っていたが、ついにスマホのSiriが私の呼びかけを無視する様になった。 こちらの声を拾いきれていないらしく、通話も怪しい状態となってしまった。 絶望的な気持ちになりながら、朝早くにショップへ行くと店員に怒鳴っている客がいた。 私がカウンターに案内されると、「他のお客様もいますので、お声を少々落として…」と、その客に対応していた店員が気を遣ったが為に、客の怒りがこちらに飛び火し、凄まじい剣幕で「何かアンタに迷惑かけてるっていうの!?」と、こちらへ捲し立ててきた。 私は火に油を注がぬよう慎重に言葉を選びSiriが反応しない事を伝え、早急に対応してもらえるよう協力してほしいと伝える事にした。 しかし、私の「Siri」のイントネーションがおかしいが為に 「私の尻の調子が悪いので、どうかご協力頂けますか?」 と、唐突に尻の不調を訴え、初対面の客に協力を要請する不気味な事態となった

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