はじめに 筆者はかつてデータサイエンティストだった者です。 統計や機械学習をバリバリ使いこなしてデータを分析し、将来の売り上げ予測や要因分析、施策の効果検証などをすることに憧れてこの世界に入りましたが、そうした時間は全体の1割ほどに過ぎず、残り9割の時間の戦いに疲れて戦場を後にしました。 なぜデータサイエンティストは戦わなければならないのだろう。 おそらく一因としてあるのが、データサイエンティストという言葉がバズワード化しすぎてしまったせいで、その定義の輪郭が失われてしまったことだと思います。 整理された定義は、言わずと知れた尾崎隆さんのデータサイエンティスト・機械学習エンジニア・データアーキテクトの定義とスキル要件(2021年版)に記載されています。 しかし、専門家でも意見が別れる定義を素人がはっきりと分かるはずもなく、過度な期待が寄せられることで討死してしまうデータサイエンティストが少