日本人男子の名前には、家族のなかで生まれた順序に基づく名前がついていることがあります。大体の場合は、「一郎」なら長男、「次郎」なら次男、「三郎」は三男……と続きます。もちろん例外はあり、「野球選手のイチローは次男」というマメ知識も一部では有名ですね。 さて、上に挙げたほかに、「太郎」と名前がついている長男もたくさんいると思います。おなじみすぎて見逃してしまいますが、よく考えてみると「太」というのは、漢数字でもなく、「次」のような順序を表すものにも見えませんから、これが長男というのは奇妙な話だと思いませんか? 長男を「太郎」というのは、なぜなのでしょうか。 「太」には「物事のはじめ」という意味がある 「太郎」を分解してみると、そもそも「郎」が男性を指すことは想像がつくと思います。「新郎新婦」とも言いますね。 そこで、次に調べるべきは、「太」という漢字です。これを漢和辞典で引いてみました。 「