南米チリ沿岸で発生した巨大地震で、気象庁は27日午後7時、記者会見を開いた。日本への津波は28日午後1時過ぎに小笠原諸島や北海道・根室に達した後、同日午後4時ごろまでに太平洋沿岸の全域に到達するとみられるという。マグニチュードをもとにした現時点の計算では、津波の高さは警報発表の基準となる高さ約1メートル前後になると予想される。 ただ、遠方で発生した地震のため詳細な予測はできていない。同庁は今後、28日午前6時ごろに津波の到達が予想されるハワイ島の観測データなどをもとに日本への到達の2時間前には警報や注意報を発表するとしている。 チリ沿岸では1960年にマグニチュード9・5の地震が発生。発生翌日に日本の太平洋沿岸にも1〜4メートル程度の津波が到達し、三陸沖などで約140人の死者・行方不明者が出た。気象庁の観測では今回の地震のマグニチュードは8・6で、エネルギーは60年の地震の20分の1程