吹奏楽部の話をしようと思う。 「吹奏楽」ではなく「吹奏楽部」の話である。 わたしは中高と吹奏楽部に所属していた。 木琴フェチという奇特な小学生だったので、それが高じて中学校で吹奏楽部に入部。管楽器がまったく吹けなかったこともあり、希望通り打楽器パートに配属された。 まさかあんなブラック部活とも知らずに。 まあブラックだった。 わたしの学校はいわゆる中堅校で、かつては全国まであと1点、という成績を毎年連発していた古豪だった。 しかしながらわたしが入部した時分は、顧問が代わって2年連続で地区落ちしている状態。 きっと生徒も顧問も周囲から受けるすさまじい重圧の中挑んでいたであろう。 せめて地区大会は突破せねばというプレッシャーがあったと思う。そのため非常に厳しい指導を受けた。 そんな、公立中学校の部活なんだから、適度にやりゃいいものを。 本当につらい3年間だった。 土日祝も休みはなし、朝練はあた