救済系ラスボスというのは今俺が適当に考えた用語だが、まぁ言いたいことはわかってもらえると思う。そいつはなんか神にも等しい力を持っていたり、神そのものだったりして、そのすごいパワーで人類を救うために行動している。 しかし、おうおうにしてその手段か動機か結果に大きな問題があり、それを受け入れられない主人公によって論破され、撃破されるというのが、まぁ安直に想像される流れであろう。 だが、今のところ俺が履修した「救済系ラスボス作品」において、救いを否定する主人公のロジックに満足が行ったためしがないのである。 なんかこう、どいつもこいつも「今あるこの現実を変えることは悪いことであり、お前は間違っている」以上のものを感じないのである。もちろん、救済系ラスボスの主張に問題があるパターンが圧倒的多数派なのであるが、主人公側の主張の根幹を占めているのは「現実は変えるべきではない」という論旨であり、仮にラスボ