【パリ=飯竹恒一】シドニー五輪の男子柔道金メダリスト、ダビド・ドイエ氏(40)が、パリ郊外イブリヌ県でのフランス国民議会(下院)の補選に、与党「民衆運動連合」(UMP)の候補として臨み、18日の決選投票で社会党候補を破って当選した。 96年のアトランタ五輪で金メダルを獲得。00年のシドニー五輪決勝では、日本の篠原信一氏を「誤審」とも言われた判定で破って優勝し、2大会連続の金メダルで国民的英雄になった。引退後、仏柔道のコーチなどを務めた。昨年の北京五輪前には、中国・チベット自治区騒乱への中国政府の対応をめぐり、人権擁護を訴える仏五輪関係者の運動の先頭に立った。 選挙戦では、社会党から「知名度だけで政策がない」と批判されたが、52%余りの得票率で当選。「私の新しい人生だ。誇りに思う」と喜びを語った。