日本の肝細胞癌の主な原因がC型肝炎ウイルスであること、C型肝炎ウイルスの感染率が西高東低のパターンを取ることを知っていれば、「肝臓がん患者は事故米が流通し始めた10年前から西日本を中心に爆発的に増加中」という主張がデマであることはすぐにわかる。これは前回のエントリー、■有害米と肝臓癌死亡数の増加は無関係で指摘した通りである。日本のアフラトキシンB1(以降単にアフラトキシンとする)の基準値が10 ppbで、事故米のアフラトキシン濃度が20 ppb(=0.02 ppm)だと言うから、その程度でこれほど広範囲の健康障害が生じるわけがないと常識的にも判断できる。 ただ、がん死亡率のグラフで見えるほどの影響はないとしても、事故米中のアフラトキシンによる肝癌発症はありうるのではないかと考えた。アフラトキシンがヒトの肝癌発症のリスクとなるのはれっきとした事実である。アフラトキシンの発癌性に、閾値すなわち
産科崩壊 年間30万=月額2万5000円=日額822円の「お小遣い」をくれてやれば「産婦人科研修医」が来る? 産科医療絶賛崩壊中の山梨県の考えること→地域勤務希望の医師からの申し出に栃木は即答、山梨はタナ晒し これじゃ医師招聘は無理 山梨は産科医不足である。 つい最近、都留市立病院の産婦人科常勤医が9月末で辞めることが発表された。 読売山梨版より。 常勤産婦人科医ゼロ 都留市立、10月から /山梨 都留市立病院で唯一残っていた常勤産婦人科医が、9月末で派遣元の山梨大医学部に引き揚げることがわかった。 これに伴い、市立甲府病院の産婦人科医が1人増員されるとみられる。都留市立病院では10月以降、 同大から派遣される非常勤医が週3日診察を続けるという。 都留市立病院によると、今年3月末に3人いた常勤産婦人科医のうち、2人が同大に引き揚げたため、 4月からは出産の扱いを取りやめ、妊婦の検診や避妊な
まだ実用化されていませんが、もし実用化されれば生活が画期的に変わるような薬が研究されているようです。女性なら誰でも願っているものから、医学的に画期的なものまで、一度は「あったらいいな…」と考えた事があるようなものばかりで、なんだか漫画で見たような近未来の世界が少しずつ近づいてきたような気がします。 ただ、さまざまな問題もあるようで、何年後に実用化されるのか気になるところです。 詳細は以下より。1.癌ワクチン ガン細胞に対する抗体を作り、身体の自然な免疫反応を高める薬が研究されているとのこと。一度ワクチンによって防げたとしても、ガン細胞は形を変えて再び害を及ぼすため、この問題を解決するために研究を続けているようです。 2.男性用避妊薬 医学界では世界で最も売れている薬の一つにバイアグラが挙げられるようで、性に関する薬は非常に売れると考えられているそうです。現在、精子製造をコントロールする薬や
医師がまだ「プロ」として認知されてた大昔、自分たちは病院内で自由に振る舞って、 患者さんは慎み深く、トラブルなんてなかった。 技術だとか、知識だとか、彼我の差は圧倒的で、だから病院は聖域であり得たし、 トラブルが起きたところで、もしかしたらたぶん、患者さんには、それがトラブルであると認識出来なかった。 時代は進んで、いろんなことがやりにくくなった。 患者さんの突っ込みは厳しいし、「自由に振る舞う」なんてとんでもないし、 どんなトラブルも、それが起きたその時点で、そこにいる全ての人が、 「トラブルである」と認知するようになった。 時計の針を逆に回すやりかた。 知識は追いつかれる 「知」というのは、それが知であるためには記述可能で、再現可能でないといけない。 知識は広まって、模倣されて、広まるが故に、いつかありきたりになって、追いつかれる。 進歩のスピードは、維持できない。 自分が医師になって
出版をもくろんで、いろいろあって潰れた企画。研修医向けの、「翌朝まで」を乗り切るための本になるはずだった。 各科の言い伝え 都市伝説にも届かないような、いろんな先生方から聞いた、乱暴な一言。 腹痛の患者さんは、絶食して抗生物質と十分な輸液を入れておけば、一晩は死なない 例外として「化膿性胆管炎」「急性膵炎」「腹部大動脈瘤」「絞扼性イレウス」は、特別な治療をする必要がある。これは単純CTで診断できる 虫垂炎は、絶食と抗生物質のみで、手術しない方針の病院もある。だから点滴と抗生物質守っていれば、不作為は問われない 意識障害原因が分からない患者さんには、気道確保とステロイド、ガンマグロブリンを用いたら、それ以上は専門家でもやれることはない ゼーゼーして酸素濃度が上がらない患者さんは、人工呼吸器つないでステロイド、血管拡張薬を使ったら、原因がなんであれ、それ以上何もできない 肺炎治療のガイドライン
1990年以降,国内外の航空機内にAEDが搭載され,客室乗務員らが救命する事例が相次いで報告されている。日本でも2001年10月に日本航空国際線にAEDが搭載されたことを契機に,航空機を含む公共の場所へのAED設置が普及している。そのような中,平成18年2月17日金曜日,成田発東南アジア行きの外資系航空機内にてツアー旅客(55歳,男性,会社員)が心肺停止に陥った。同機にたまたま乗り合わせていた日本赤十字救急法指導員を持つ個人客(31歳,女性,会社員)が1時間に渡り1人で心肺蘇生を行い救命した。心肺蘇生と並行して行われたドクターコールに応じる者はおらず,客室乗務員に繰り返し要請されたにも関わらず機内に搭載されていたAEDが心肺蘇生の現場に持ってこられることはなかった。また客室乗務員は心肺蘇生を手伝わなかった。加えて多数の他の乗客が野次馬と化して現場に殺到し,心肺蘇生の現場を写真やビデオで撮影
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