震災に伴う電力不足でオール電化住宅に見直しの動きが強まるなか、新たな電力供給手段として蓄電池がクローズアップされている。住宅業界でも、太陽光発電などと蓄電池を組み合わせた「自給自足型」システムの開発が急ピッチで進む。オール電化“第2世代”として注目度が高まる蓄電池住宅の現状を追った。 震災前の2011年3月1日、世田谷区内で完成したマンションが報道陣に公開された。伊藤忠都市開発が分譲したこの「クレヴィア二子玉川」の最大の特徴は、共用部に太陽光発電パネルとリチウムイオン蓄電池を搭載していることだ。太陽光発電を屋上に載せたマンションはいくつも登場しているが、蓄電池付きというのは業界初となるという。 お披露目された蓄電池は駐車場の隅に設置されており、高さが人の背丈ほどもある施設の中に黒い蓄電池が格納されている。米国エナデル社製のそのリチウムイオン蓄電池は容量が24kWhあり、これは三菱自動車のア