総額1兆7000億ドルのインフラ投資を公約に掲げるトランプ政権。実現すれば巨額投資になるだけに、日本企業も受注の機会をうかがっている。その中で、意外な企業が実績を上げている。道路公団の民営化で民間会社になった西日本高速道路(NEXCO西日本)だ。 お役所イメージが拭えない元道路公団が生き馬の目を抜く米国市場で受注を重ねているのはなぜか。西日本高速道路の米国現地法人「ネクスコ・ウエスト USA」の松本正人社長に話を聞いた。 NEXCO西日本は橋梁の点検業務などで受注を増やしています。 松本正人氏(以下、松本):米国でビジネスを始めようと思ったそもそものきっかけは道路公団の民営化です。公団の時は国内事業だけでしたが、せっかく民営化で普通の会社になったので海外事業もやってみようという話になりまして、2008年に会社として海外事業部を作ったんです。私自身は海外事業部で、海外の案件を発掘するという仕