ワールドカップ(W杯)・南アフリカ大会終了後、楢崎正剛が日本代表からの引退を発表し、長かった「川口・楢崎時代」に終止符が打たれ、日本の正GK争いは再び混沌(こんとん)としてきた。現時点で一番手はW杯でゴールを守った川島永嗣だが、日韓戦を無失点に抑えた西川周作や、若い世代の代表格・権田修一らも虎視眈々(こしたんたん)と守護神の座を狙っている。 しかしながら、多くのサッカーファンにとってGKのプレーの良し悪しを見分けるのは難しい部分である。どの点が優れているのか、あるいはどこが良くないのか。そういった判断材料が、フィールドプレーヤーと比べると一般のファンまで浸透していないからだ。 そこで、日本代表の守護神として活躍し、現在は横浜F・マリノスのGKコーチを務める松永成立氏のGK理論に照らし合わせながら、「GKのプレーの見方」を探っていきたい。 松永氏が良いGKの条件としてまず挙げたのは「ファ