アレルギーや炎症を引き起こす免疫細胞のひとつに「マスト細胞」があります。 そのマスト細胞は、「皮膚などの結合組織」と、「肺や腸管などの粘膜組織」とでは、異なる性質(組織特性)を持つことが古くから知られていました。 これらの特性は線維芽細胞(せんいがさいぼう)と呼ばれる組織を構成する細胞によって調整されていることが明らかになりました。 皮膚では、皮膚の線維芽細胞によってビタミンA(レチノイン酸)の濃度が調節されており、「過剰なビタミンA(レチノイン酸)」や「線維芽細胞によるビタミンA(レチノイン酸)を代謝する仕組みが機能しなくなった場合」には、マスト細胞が異常に活性化し、皮膚炎が誘導されることがわかりました。 過剰なビタミンAの摂取が皮膚炎を起こす事例として、高濃度のビタミンAが蓄積されたホッキョクグマの肝臓などを食べる習慣のあるイヌイットでは皮膚障害が引き起こされることが知られています。
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