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  • 206充填断熱材+外断熱の結露対策: 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    先週、日の準パッシブハウスと呼ばれるものの断面を調べていたら、ほとんどがR-2000住宅の206充填断熱材+外断熱であることが判りました。 いまさらながらではありますが、i-cubeが206材を採用したのが大きい。 ところでR-2000住宅の時は、どのような断熱材を使い、気密性確保と結露対策をしていたか? 初期の設計・施工マニュアルには、3種類の断熱材と結露対策が用意していました。 (1) BIBの吹き込みを含めたグラスウール、またはロックウール断熱材。へバーバリアは内側石膏ボードの裏側に、床・天井の際までも含めて全面的に施工。 沖縄などを除いては、夏期の逆転結露の懸念はあるが、被害は決定的なものにはならないという判断を、坂先生が下した。(もちろん当時の中心ビルダーは、無条件で坂理論に同意したわけではありません。各社が行った逆転結露の実態調査から、問題視するような結露現象が、関東以北

  • ●坪53万円でQ値0.7Wが可能? 【帯広・札幌駆け歩記4】: 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    昨日、鎌倉のパッシブハウスを見学したが、あまり感動がなかった。 というのは、日で造られているサッシや輸入換気を使えば、Q値が0.7Wどころか、0.6Wから0.5Wのパッシブハウスが、地場ビルダーの手によって簡単に造れることが北海道で確認出来たから・・・。 問題はコンスタントな販売価格。 いくら良い性能の住宅でも、価格面でのイノベーションがないと普及しない。 400万円もする三菱の電気自動車。 これを購入するのは、当面は地方自治体とか環境省とかに限られる。 一般の人が、ハィブリッドカーの2倍もし、走行距離が短いものを関係者以外の人が先を争って買うわけがない。 鎌倉のパッシブハウスが感動しなかったのは、換気、断熱材、べバーバリアなどの資材関係や請負金額が特別協賛価格で構成されており、ビルダーの実勢価格からはるかに離れたものだったことが大きい。 パッシブハウスでは、もうデモストレーションの時代

  • ●90%の熱回収の現実と問題点 【帯広・札幌駆け歩記2】: 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    25年も前から、第3種換気の輸入業者から「熱交換機はコスト的なメリットが1つもない。まして東京で第1種換気を採用するのは狂気の沙汰だ」と批判されてきました。 単に燃費だけを考えればこの指摘は正しい。 しかし、いくら批判されても、第1種換気にこだわり続けました。 快適性がまるきり違い、消費者の強力な支持があったから・・・。 ご案内のように、北ヨーロッパでは第3種換気が圧倒的に多い。 これは、(1) 地域給湯・暖房システムが大都市では100%に近い普及を見せている (2) 各戸に供給される安い給湯を使って、各室の開口部の下部には輻射暖房のパネルヒーターが設置されている (3)このため、パネルヒーターの上部に第3種換気の給気口を設けても、冷気が直接床に落ちることがなく快適、だからです。 つまり、窓下にパネルラジエーターがあっての第3種換気。 逆に言えば、窓下にパネルヒーターや蓄暖がないのに第3種

  • ●U値0.8Wのサッシの入手方法【帯広・札幌駆け歩記】  : 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    内地のビルダー2社と、帯広・札幌を駆け足で回ってきました。 テーマは5つ。 (1) U値0.8Wのサッシの入手 (2) 熱回収率90%の換気 (3) 熱容量の大きな木の繊維とロックウールの調査 (4) 一条のi-cubeに対応出来る性能と価格の見通し (5) 新しいラーメン木構造の可能性。 随分と欲の皮の突っ張った視察。 当然のことながら、すべてのテーマに対して完全な答を用意出来るわけがありません。 最大のテーマは、U値が0.8Wのサッシを、どうしたら安価に、しかもスムーズに、アフター体制が万全の形で入手出来るか。 私は、日のサッシメーカーをはじめ北米、北欧のサッシ工場はかなり見ている方だと自負していました。しかし、昨年バウマンさんにドイツのダンドル社という中堅サッシ工場を案内してもらい、腰が抜けるほどびっくりしました。 この工場は1950年に、ウッドサッシ工場として設立され、現社長は3

  • オープンな木軸壁工法の可能性(下): 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    プラットフォーム・フレーミングという床盤構法は、ご存じのように戦後、北米の西海岸で開発されたもの。 木質構造としては戦後っ子の新顔。 厚い構造用合板が開発され、それを継ぎ目なく床に張り付け、ダイヤフラムを構成すると地震や台風などの水平力に対して大変な力を発揮することが分かった。 プラットフォームの剛な床が、すべての壁に均等に力を伝える。 最終的に水平力に耐えるのは一体化した壁。 ではあるが、遊んでいる壁をなくした功績がプラットフォームの床にある。 つまり、すべての壁が一致協力して水平力に抗して耐える。 そして、このプラットフォームが、それまで不可欠と考えられていた通し柱を不要にしてくれた。 つまり、木質構造で2、3階建てではなく、5階建てや6階建ても可能になってきた。 地震のないドイツなどでは、昔から木骨土壁構造による6階建てが建てられてきた。 地震がないので土壁を厚くすれば、通し柱がなく

  • オープンな木軸壁工法の可能性(中): 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    の木軸構法を根的に変えたのが阪神淡路大震災だった。 私個人としては、中越地震の激震地川口町で提起されていた問題点が、神戸よりもはるかに大きかったと感じている。 だが、(1)何しろ豪雪地の山の中で人的被害が少なかったこと。(2)プレハブやツーバィフォーなどのメーカー住宅がほとんどなかったこと。(3)このため、学者や技術者、特に木質構造の権威者による格的な調査がなされなかったこと。などにより、貴重な研究のチャンスが活かされていないのが残念。 中越に対して、地震がないと盲信されていた神戸の木造、鉄骨造、RC造はあまりにも弱かった。無筋の基礎も多くあった。 その中で、一番被害が少なかった構造体がツーバィフォーだった。 このため、ツーバィフォー業界は慢心してしまった。 ホールダン金物など若干の改良はなされたが、根的な検討は必要なしとされた。 一方、木軸は、展示場のモデルハウスまでが倒壊する

  • PHIの目標値は日本の目標に相応しいか? (下): 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    パッシブハウス研究所のホームページに示されているグラフの、暖房15kWh/㎡aと多分給湯の6kWh/㎡aと、新規に追加される予定の冷房の15kWh/㎡aのいずれもが、二次電気エネルギー量ではなく、建物性能負荷だということがMiwaさんのリサーチで初めて明らかになった。 とたんに、私のような文系の人間はパニックってしまう。 図示されている換気の4kWh/㎡aと家電の11kWh/㎡aは、建物の負荷ではなく二次電気エネルギー量のはず? 異なる2つの単位が1つのグラフの中に同居しているということなのか? それとも…。 私を含めた素人が一番分かり易いのが年間の電気代。 しかし、電気代の中の照明やテレビ、冷蔵庫、洗濯機、ドライヤーなど家電の電気使用量までは住宅屋がタッチ出来る訳がない。 また、IHヒーターなどの調理のエネルギー費もタッチ出来ない。 それに給湯費も家族構成の多寡によって変わる。㎡当たりと

  • 全国のビルダーを直撃する一条の“i-cube”: 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    ツーバィフォー工法をオープンな形で日へ導入することを目的に、私が格的に住宅産業に携わってから40年近くになる。 ビルダー業に身を転じてから30年というところ。 当時は第一次オイルショックの直後で、住宅の着工量は現在とそれほど変わっていない。徹底的に冷え切っていた。 実績のない初期には、大手の営業マンの「あの会社は危ないですよ」との囁き作戦に翻弄された。しかし、実績が出来てきたら大手の囁き作戦はうあっという間に失効。 そして、耐震性をはじめとして耐火性、遮音性、耐久性、太陽光発電、R-2000住宅などの高気密・高断熱で、常にトップランナーの一人として仲間と一緒に走り続けてきた。 このため、途中から大手住宅メーカーを怖いと思ったことがない。 鉄骨プレハブは、敵とは考えなかった。 たしかに、大企業志向で凝り固まった消費者層が存在するのは事実。 それと物量作戦でかき回され、敵わないなと感じさせ

  • やたらQ値を追うのは止めましょう!: 鵜野日出男の今週の本音2009・2010

    皆さんも多分そうだろうと思う。 ゼロエネルギー・ハウスという呼称に、どうしても抵抗感がある。 もう10年前、オール電化住宅が登場したての頃。 R-2000住宅の60坪(約200㎡)の大きなオール電化住宅に入居された4~5人家族の3つの世帯。いずれも几帳面に年間電気代を記録していただいた。 そのいずれもが、20万円から24万円に収まっていた。 もちろん全館24時間空調換気で、除加湿機能付き。 それまでの住んでいた住宅の広さは半分以下と狭く、冷暖房は個別エアコンの間欠運転。もちろんオール電化住宅ではなかった。 その小さな家に比べても、新居の電気代が安く、しかも超快適な生活環境に大変に感謝された。 今では、その半分以下の電気代が目標に。 さて、この60坪のR-2000住宅に、500万円近くを投資して10kWの太陽光発電を搭載したとすると、年間の売電は26万円を超える。 ということは、60坪のR-

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