阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2006年3月11日 [ウェブ進化論]ウェブ進化論8――ライプニッツの予言 いくら「出会いが不可能」だからといって、出会い系サイトを「聖なるグーグル」のたとえにつかうなんて……とお叱りを受けそうだ。梅田望夫氏の「ウェブ進化論」が、せっかく藤原正彦の「国家の品格」を抜く新書のベストセラーになりそうなのに、その勢いに水を差すけしからん冒瀆だと思われかねない。 ネットの「あちら側」では「出会い系は出会えない」。その例証に「出会い系の冬ソナ」を書くことが奇抜すぎるというなら、今度はぐっと品よくいきましょう。かつて数学にあこがれた私にとって、それからずっと尊敬の的である微積分学の祖、ゴットフリート・W・ライプニッツ(1646~1716)の引用ならお許しいただけるだろうか。 晩年の1714年、ライプニッツはウィーンにいて、フランスのオルレアン公の臣下である顧