#008 魅惑のポップ職人“ランバート&ポッター” 第8回目のテーマはポップソウルの名手にして職人ユニットDennis LambertとBrian Potter。二人の残した仕事を中心にその周辺を含めて探ってみます。 天は二物を与えず。音楽の世界でこの格言は必ずしも通用しない。高い演奏技術と卓越した歌唱力を合わせ持つ者、ギターとドラムを自在にこなす者、自作曲で歌う者、とまあ、思いを巡らすとそれなりのプレーヤーが脳裏をよぎる。そんな中でも音楽を形づくる側に立つ者は、演奏というフィジカルな技術と、音楽的見識や感性とを十二分に合わせ持つ才覚を発揮することも多い。アルバム制作には欠かせない“プロデューサー”という役割がそれだ。 “ジャケ買い”という言葉があるが、一方で“プロデューサー買い”という言葉もある。映画でいうと“監督で見る”ようなものか。このプロデューサーの作品なら、という信頼と安心感が