宇宙を舞台とした壮大な物語の数々を世に送り出し、少年少女に夢を与え続ける漫画家、松本零士氏。この10月より、代表作にして不朽の名作『銀河鉄道999』の世界を更にスケールアップした最新アニメーション『銀河鉄道物語〜永遠への分岐点〜』の地上波TV放送が開始され、大きな話題を呼んでいる。インタビュー前編では、新作の誕生秘話や、上京を夢見た少年時代、鉄道へのこだわりについて語っていただいた。 汽車の旅で浮かんだ構想 ドクロのマークが目印の、おなじみの黒いニット帽姿で、サラサラと色紙に筆を走らせる松本氏。慣れた手つきながらも丁寧に描かれていくのは、氏の最新作『銀河鉄道物語〜永遠への分岐点〜』の中で宇宙の運命すべてを担う謎の女性、レイラ・デスティニー・シュラの美しい横顔だ。銀河鉄道を守る「空間鉄道警備隊」(通称SDF)の活躍を描いたこの作品は、松本氏が長年にわたり大切に温めてきた構想がベースになってい