(この記事中の貂の写真はすべて Adobe Stock で見つけることができます) English (英語) here この記事の目的は、Typekit から提供される「貂明朝」(Ten Mincho) の書体とフォント開発について技術的詳細を説明することにあります。貂明朝は、これまでどんな日本語フォントも到達しなかった領域に足を踏み入れました。貂明朝の書体デザインについての詳細については、Typekit Blog 上の公式アナウンスメント (英語) の方をご覧ください。この長文の技術的な記事よりも、そちらの方に興味を持たれるかもしれません。公式アナウンスメントに述べられているように、この新しい Adobe Originals の和文書体にはユニークな特長が数多くあります。そのため、日本や各国の書体メーカー、タイプデザイナーの方々はこの書体からインスピレーションを受けられることでしょう。
異体字シーケンス(IVS)の特徴について、OpenTypeフィーチャのグリフ置換(GSUB)と比較しながら考えてみた。重要だと思われる点をメモしたものであり、IVSの体系的な説明ではない。 IVSは文字コードのレベルの枠組みなので、異体字の情報をプレーンテキストで交換できる。この最大の特徴に加え、GSUBよりも新しい分、よりすっきりとした論理的な仕組みになっている*1。 IVSの概念は、下図のようなかんじ。符号位置に包摂される複数のグリフ(集合)のなかから、ある特定のグリフ(集合)をVSによって指定する、というイメージ*2。 上図はUnicodeの視点から描いたものだが、Adobe-Japan1フォントではデフォルトのグリフはcmapで指定されているので、実装としては下図のようなかんじ。IVSでは、原則として基底文字(親字)の包摂範囲を超えたグリフは指定できないので、VSを付けることによっ
ブラウザ上で異体字を表示するには、2つの方法がある。異体字セレクタを使ってIVSで異体字を表現する方法と、CSS3の font-feature-settings プロパティを使って OpenType feature tag によるグリフ置換をする方法だ。今回、花園明朝OTを Web フォントとして利用し、この2つの方法で異体字の表示テストを行った。 方法の具体的な解説 IVSによる方法 IVS(Ideographic Variation Sequence)は親字(基底文字)にVS(Variation Selector; U+E0100–U+E01EF)をつけて異体字を表現する。詳しくは下の Wikipedia の記事などを参照。 異体字セレクタ - Wikipedia この方法で表現される異体字は、基底文字の包摂範囲内に含まれることになっている。プレーンテキストとして扱えるので、HTMLで
ヒラギノは、書体設計制作を生業とする有限会社字游工房(http://www.jiyu-kobo.co.jp/)が創作し、株式会社SCREENグラフィックソリューションズ(旧:大日本スクリーン製造株式会社)の製品として1993年に発売開始されたプロフェッショナル用フォントのファミリー名です。その高品質かつ洗練されたデザインは発売当初から極めて高い評価を受け、現在はアップルコンピュータの「Mac OS X」に、明朝2書体(ヒラギノ明朝 Pro W3、W6)、角ゴシック3書体(ヒラギノ角ゴ Pro W3、W6、ヒラギノ角ゴ Std W8)、丸ゴシック1書体(ヒラギノ丸ゴ Pro W4)の合計6書体が、OpenTypeとして標準搭載されています。 また、ウエイトバリエーション(太さのバリエーション)と仮名バリエーションの豊富さもヒラギノファミリーの大きな特徴で、当社では現在、全54書体のヒラギノO
2020年11月に「みんなの文字OpenType Pr6N」が発売されたのを記念して、フォントの技術面にフォーカスをあてた対談を行いました。 以前からみんなの文字については書体のデザイン的なことはもとより、使える文字や機能、従来製品との使い分けなどについて教えて欲しいという声が多数あったためです。 対談メンバーはお互いによく知った者同士のため、話は時折脱線しながら和気あいあいと進められました。 【対談メンバー】 左:第2営業部・杉山 右:技術部・小澤 司会M:今日は普段ユーザの声を受けている第2営業部の杉山さんと技術部主任の小澤さんが対談するという形式でみんなの文字の技術的なことを掘り下げていただこうかと思います。それではまず、技術的なことを聞く前に、みんなの文字とはどんな書体なのか紹介していただけますか? 杉山:はい。簡単に言うと、みんなの文字は数あるUDフォントのひとつです。見やすさに
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