仕事で急ぎの報告書を仕上げるために10時間ディスプレイを見続けたり、長い論文を読解したりするなど、精神的な持久力勝負をしたときのことを思い出してほしい。そうした作業の後は、脳がもうろうとし、世界との関係を断ち切りたいという気持ちにならないだろうか。 この、もうろうとした脳の感覚は、頭の中だけで発生しているのではないようだ。8月11日付でCurrent Biologyに掲載された論文によると、長時間にわたる激しい認知活動が行われると、脳内にはグルタミン酸と呼ばれるアミノ酸の一種のような潜在的に毒性のある副産物が蓄積されるという。この副産物は、人間の意思決定を調整し、根を詰めて考えることをやめさせ、よりリラックスしたストレスの少ない活動に導くと考えられている。これは、燃え尽き症候群から身を守るための、人体に備わる防御手段なのかもしれない。 この論文の筆頭著者で仏ピティエサルペトリエール大学のM

