台北北部を流れる基隆河のほとりに巨大な建造物が建っている。中華文化を連想させる外観を持つ圓山大飯店という名のホテルだ。一説によるとこのホテルは世界有数の大きさを誇る中国建築なのだそうだ。確かにとてもエキゾチックな外観をしている。 このホテルが開業したのは1952年。それまでこの場所には台湾神宮という神社が建っていた。日本統治時代の台湾には多くの神社が建立されたようだけれど、結局信仰が根付くことはなく、日本統治の終焉とともにほとんどが取り壊されてしまっている。もちろん台湾神宮もあっけなく破壊され、跡地が巨大なホテルに転用されたのだ。