ジャカルタのグロドック地区にある大史廟という中国寺院の中に足を踏み入れた。小さな門をくぐると本堂の建物へと続く道の真ん中には太いロウソクが何本も立てられていた。春節を祝うためなのだろうか。いずれにしてもも、これだけ太いロウソクはあまり他の国では目にすることがないものだった。どのロウソクも火が点けられていて、柱のようなロウソクの上で炎がゆらゆらしていた。 ここは福建南部系華人が建てた廟で、謝玄という中国東晋の将軍を主神として祀っているのだそうだ。そう聞くと道教の寺院だと思ってしまうが、道教の神様だけでなく、仏教系や儒教系の神様も祀られていて、その種類は多い。日本の神社でも祀られている複数の神様が祀られていることが多いけれど、この中国寺院も負けてはいない。これだけ多くの神様が祀られていたら、どのような祈願をされても誰かが対応できるに違いない。 燃え盛るロウソクを眺めながら境内にあるベンチで腰掛
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