ベンチェーをブラブラと歩いていたら、高校生のカップルと出会った。ふたりとも学校の制服を着ていた。男子用の制服は日本人の僕から見ると、いたって普通だ。白いワイシャツに何の変哲もないスボンを穿いていて日本の高校生と変わりない。それとは対照的に女子用はエキゾチックだ。アオザイが制服なのだ。ベトナムで女子高生の制服といえばセーラー服ではなく、外国人にはエキゾチックに見えるアオザイと相場が決まっているのだ。 アオザイというと、女性がまとうものというイメージがあるけれど、もともとは王政時代の官吏が着ていた制服なのだそうだ。つまり着ていたのは男性ということ。現在の女性用アオザイの細身でスリットの深いデザインはフランス領時代に改良されたものらしい。チャイナドレスといい、アオザイといい、西洋人が絡むとちょっとエッチな雰囲気になってしまうのは気のせいだろうか。 もともとは官服だっただけに男性用のアオザイもある