迪化街をウロウロしているうちに日が低くなってきていた。とろんとした黄昏の光が道に降り注いでいる。路面は黄色に輝いていて、道を走る自動車たちはシルエットになっていた。多くの人が家路に就く時間なのだ。でも、僕は家路に就くことはない。僕の家はここから遙か遠くだ。 黄昏に染まった道を眺めていると、一日が終わりつつあるのを感じる。そして、何故だか分からないのだけれど、子どもの頃を思い出すのだった。今実際にいるのは異国の地なのに。黄昏には郷愁に浸らせる力があるのかもしれない。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く