「なぜ彼女は革命家になったのか」 (著・ゲルハルト・レオ 訳・小杉隆芳 法政大学出版局) 19世紀のフランス、自分の信念のままに行動し、女性の解放と社会の変革のためにその人生を捧げた女性フロラ・トリスタンの伝記です。 この女性は有名な画家ポール・ゴ-ギャンの祖母としても知られていて、裕福なペルー人の娘としてフランスで生まれました。しかし、幼い時に父親を亡くしたことによって生活は一変してしまいます。 貧しさから逃れるためにフロラが結婚した夫は道楽者で暴力的でした。しかし当時は法律で離婚が認められていなかったため、フロラは子供たちを連れて夫のもとから逃げ出したのです。 それから様々な仕事についた後、父親の故郷であるペルーに旅行した際の見聞をまとめた本が大成功を収め、作家としての地位を確立しました。 フロラは旅先で奴隷制度の実態を知り、内戦による混乱状態を経験して帰国しました。フランスにおいても