都内の大学生、下馬場一毅さん(19)は、自主的に公的機関などのセキュリティ問題を調べており、最近、東京都のある区のサイトによく似たドメイン(ネット上のアドレス)を取得した。区の名前のアルファベット一文字を変えただけ。「ドメインの購入はネットショップと同じような感覚で、本人確認書類もいらなかった」という。 下馬場さんはその後、対話型AIのChatGPTを使い、ある別の自治体のコピーサイト作成を試みた。通常はコピーサイトのhtmlを用意するように求めても、ChatGPTは「私たちは違法な行為を促進するわけにはいかない」などと拒んでくる。だが、聞き方を工夫することで「次のようなhtmlコードを作成します」と答え、その内容をコピー&ペーストするだけの数分程度の作業で偽サイトをつくることができたという。悪用を防ぐためにパスワード制限がかけられたサイト内には、ある自治体の公式ページとそっくりなコピーサ