労使交渉の長期化で、米西海岸の主要港での物流の停滞が深刻化している。日本向けの農産物や、米国向けの自動車部品の輸送が滞るなど、日本への影響も広がっている。交渉は19日深夜、暫定合意に達したとの報道もあるが、物流が元に戻るにはまだしばらく時間がかかりそうだ。 腐った農産品・人影ない港 米カリフォルニア州オークランドの港には19日、コンテナ船が横付けされたまま、停泊していた。動いているクレーンも、人影も見えない。港湾局の広報担当者によると、沖合でも船が待っているという。 米西海岸を中心とした労働組合と海運業者は昨年5月から、6年に一度の賃金などの契約更新をめぐる交渉を続けてきたが、難航。オバマ大統領が介入に乗り出し、19日深夜に双方が暫定合意に達したと米メディアが報道。ただ、港が通常の状態に戻るには時間がかかると見られている。 オークランドでは昨年11月ごろから積み荷が滞留し始め、遅れは悪化し