マーケティングの基軸は顧客創造です。しかしマーケティングの実践では、この顧客との関係の追求が、競争のなかで行われることを忘れてはなりません。競争を通じても、企業や地域の強みは弱みに転じ、弱みは強みに転じていきます。今回はマーケティングの実践において生じるに思考の罠の第3弾として、この競争を通じた反転が導くマーケティング思考の罠について検討します。 競争下での顧客創造--脱コモディティ化という課題 「コモディティ化」とは、類似の製品やサービスが数多く存在するなかで、企業が価格に訴える競争から抜け出せず、利益水準の低下を余儀なくされる現象を指します。皆さんの会社の製品やサービスも、デフレが続く国内市場で、販売価の低下に苦しんではいないでしょうか。 さて、その原因として、企業が差別化された製品やサービスを提供していないことが、しばしば挙げられます。企業が提供する製品の形態や機能、あるいはサービス
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