早ければ5〜6年後からの導入が見込まれる大学入試の新テストについて文部科学省は、作問や採点の試験業務を民間業者に委託する検討を始めた。新テストは2種類で、ともに年複数回実施を想定。このため国の業務負担が大幅に増え、コスト増から受検料値上げの恐れもあり、ノウハウがある民間業者の活用が不可欠とみている。国が所管する大学入試で「民間活用」は初になるが、作問などは公正性や機密保持の課題もあり慎重に検討を進める。 新テストは「高校基礎学力テスト」と「大学入学希望者学力評価テスト」(いずれも仮称)。基礎学力テストは、高校生の基礎学力の定着度をみる目的で、現行の推薦入試の提出資料に使う。学力評価テストは、現行の大学入試センター試験を衣替えし、大学側が受験生の学力を評価するために導入される。 センター試験は、作問や採点は独立行政法人「大学入試センター」が担当。試験運営はセンター試験を入試に利用する大学