僕は今、東京大学付属病院で研修医として働いている。昨年から働き始めたのだが、今回の連載では、「研修医がぶち当たる壁」というテーマで僕自身の経験と考察について語っていきたいと思う。が、その前に簡単な自己紹介を。 1988年に開業医の息子として生まれた僕は、福岡県の大牟田市で育った。僕の生まれ故郷は元炭鉱の町。その後中高6年間を鹿児島のラ・サールで過ごし、東京大学医学部を経て、医師国家資格を取得した。 研修医1年目にぶつかった壁 2013年4月、僕は茨城の病院で研修医として働き始めた。たいして忙しかったわけでもないのだが、初めて訪れる地で初めて働き始めるという環境はかなりストレスフルだった。5月のGW休みに風邪を引いてしまい、一日家で何もせずに寝ていたとき、「あー、4月は自分なりに頑張って働いていたんだな」と実感した。 研修医になって初めてぶち当たった壁は何だろうか? 一言で言うならば、「何を