爽やかな二枚目。それが一世を風靡した三浦の魅力でもあり武器でもあったでしょうか。そのため当時を知る世代ならば尚の事、彼=悪には結びつけ辛く、例え悪役を演じたところでどこか人の良さを感じてしまって何だか物足りない。要するに良い人を払拭できないんですよね。アウトレイジも然り。すべて悪人と言いつつも三浦だけは僅かに浮いていた。それが今回の実際にあった無差別殺傷事件をモチーフとした作品に関して言えば、まるで水を得た魚の如くしっくりとハマっているんですよ。悪たれぶりが存分に発揮されてて引き付けられます。内容が内容ですからね。前回の映画とは趣向が全く異なっていて、二時間のほとんど全て鉛を飲み込んだような気分にさせられます。交わらない家族も良く表現されていて、人間ドラマは見応えも十分。例えるなら石と砂と水と油とでも申しましょうか。同じ容器、つまりは家に住んでいても一つになることがない。どんよりとした中に
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