Ann Intern Med誌にプライマリ・ケア医が,患者さん・家族にアルツハイマー病の抗体療法の有益性と有害性を伝えるための指針と意思決定支援ツール(図)が掲載されています.米国LCLAの総合診療医の先生らによるものです.日本でもプライマリ・ケア医の先生方への情報の提供が,今後,きわめて重要になると思いました.以下,患者さんからの質問に解する回答例です. 「抗体療法は有効化か?」という質問への回答: 認知症を治すものではありませんが,脳からアミロイドを除去し,一部の患者さんでは認知機能の低下をわずかに遅らせます.図のようにCDR-SBというテストで82%の認知機能であった人は18ヵ月後,無治療であれば73%まで低下するのに対し,36回レカネマブ治療を行えば76%まで抑制できます.統計学的に有意な差ではありますが,通常臨床的に意味があるとされる効果よりかなり小さいです.しかしドナネマブの臨
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