容量200リットルのずんどう鍋で、ぐつぐつと煮込まれる麦汁。蒸し暑い室内に、甘く香ばしい香りが広がる。12月上旬の土曜の朝、岐阜市でクラフトビールを製造する「岐阜麦酒(ビール)醸造」で、代表の平塚悟さん(43)が大きなへらで黙々と鍋をかき混ぜていた。 この日仕込む「やながせホワイト」は、小麦麦芽の香りと優しい苦みが特徴。風味付けに岐阜県関市産のユズの皮を加える。「なるべく地元の食材を生かしたい」と平塚さん。商品名は美川憲一さんのヒット曲で知られる市内の老舗商店街名にちなむ。 ただ、醸造はあくまで「副業」。本業は、製薬会社の営業マン(MR)だ。平日の朝は、醸造所で発酵の状況を確認した後、昼ごろから、病院へ営業に向かう。ビール造りは基本的に土、日曜のどちらか。有給休暇を使うこともある。1回の仕込みで100~130リットルを製造。家族との時間を確保するため、午前6時に仕込みを始め、正午すぎには終
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